アメリカの雑誌タイム(Time)が、近所の犬の吠え声に悩んだときの伝え方を、専門家の意見を交えて紹介しました。ロサンゼルスの夫婦・家族セラピスト、シェリル・グロスコフ(Cheryl Groskopf)さんの体験が出発点です。鍵が鳴るだけで吠える隣の小さな犬に悩み、そのうち大好きだった裏庭でのバーベキューもやめてしまったそうです。
話を切り出す前に
- 吠え声でイライラしている時間帯は避け、落ち着いたときに話します。
- 隣の人は、犬がどれだけ吠えているか、あなたの生活にどれだけ影響しているかを知らないかもしれません。そのつもりで、先入観を持たずに話し始めます。
- グロスコフさんは、隣人に送るメッセージの前に、まずメモアプリへ本音を思い切り書き出しました。そのうえで1時間置いてから、実際に送る文面を考えたそうです。その結果、隣人からは「そこまでひどいとは知らなかった」という返事が来ました。
話し方のコツ
ジョージタウン大学とジョンズ・ホプキンス大学でコミュニケーションを教えるスピーチコーチ、サラ・ガーシュマン(Sarah Gershman)さんは、次のように助言しています。
- 直接会うときは、まず「少し話せますか」と都合を確認する。
- 「あなたの犬のせいで夜に目が覚めてしまう」など、自分の側で起きていることを伝える。
- 相手の意図は分からなくても、自分の生活への影響は分かる、という立場で話す。
- 吠えていることに気づいているか、何がきっかけになっていそうかをたずねる。
ニューヨークで犬のトレーナー兼行動コンサルタントをしているケイト・ラサラ(Kate LaSala)さんは、「一日中吠えている」ではなく、「午前9時から9時42分まで」のように具体的な時間と長さを伝えることをすすめています。配達や来客、留守番など、原因に飼い主さんが気づく助けになるからです。また、犬が苦しそうだったり、パニックになっているように聞こえたりするなら、その心配も伝えます。飼い主さんが愛犬を助けるための情報になり、双方の暮らしが良くなるかもしれません。
相手が防御的になったら
「犬は吠えるものだ」と返されても、言い返さないようにします。ペット可の住宅なら、犬を飼ってよいことや、多少の吠え声は避けられないことをまず認めます。相手は理解されたと感じると、話を聞いてくれやすくなります。そのうえで「完全に静かにしてほしいわけではなく、朝の吠え声だけでも工夫できないか」のように、自分の望みに話を戻します。
話が熱くなってきたら、「今は良いタイミングではないかもしれません」と伝えて切り上げ、あとで改めて話すのも一つの方法です。
それでも吠え声が続くとき
- 1週間ほどして変わらなくても、忘れられたと決めつけず、「前回はありがとうございました。同じ時間帯にまだ吠えているので、ほかに試せることを相談したい」と声をかけます。
- 飼い主さんがトレーナーや獣医師と取り組んでいるなら、時間を待ちます。ラサラさんによると、配達に反応する犬と留守番でパニックになる犬では必要な対応が違い、行動が変わるには時間がかかります。
- その間の工夫として、早朝は犬を室内に入れる、飼い主さんの外出中に誰かがそばにいる、といった方法が挙げられています。
- 天井や壁をたたくのは、犬を驚かせて吠え声を悪化させることがあるため避けます。
- 話し合いで進まなければ、吠えた時間の記録を大家さん、管理人、管理組合に見せます。そうした窓口がない場合は、地域で騒音の苦情を受け付ける部署を調べます。
- すぐ楽になる方法として、耳栓やホワイトノイズ機器も使えます。
グロスコフさんは、話し合いで一度は良くなったものの、その後また問題が出て、最終的に引っ越しました。振り返って初めて、隣の犬に合わせて自分の生活をどれだけ変えていたかに気づいたそうです。今は毎日ポーチで読書をしており、「それが戻ったことがすべて」と話しています。
飼い主さんへのポイント
- 愛犬が吠えて近所に迷惑をかけていないか気になるときは、ご近所から声をかけられたときに、時間帯ときっかけを聞いてみると参考になります。
- 留守番中の吠え声やパニックのような様子が心配なときは、動物病院やトレーナーに相談してみてください。
出典:Time Magazine(2026.11.04)
この記事は、元記事をもとにスクープくんが日本語でまとめたものです。翻訳ではないため、細かな表現や最新の情報は元記事をご確認ください。